不妊治療はダメだった。だけど子供が欲しいという時は養子縁組制度がある


不妊治療はうまくいかなかったけど、どうしても子供が欲しいという方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、里親や養子縁組という考え方も検討してみてはいかがでしょう。
家庭養護の観点からは、養子縁組より里親を進めています。
ただ、日本では「里親」という考え方は一般的ではないように感じます。
子供の養子縁組については、さらに一般的な考え方になっていません。
試しにGoogleで「里親」と検索すると、検索結果上位にはペットの里親が表示されてしまいます。

目次

「里親」ではなくて「養子縁組」

日本では「養子縁組」のほとんどは成人以降

日本での養子縁組は、ほとんどが成人以降での成立です。
おそらくは、女性しかいない家庭などに男性が結婚時に養子縁組するケースが多いのではないかと思います。
そうすれば、生まれた子供の「血筋」は維持できるという考え方です。

日本では特別養子縁組は年間400組以下

親が出産した子供を育てられないケースを「特別養子縁組」と言います。
年平均3,000人程度が対象となり、そのうち9割が乳児院に行かざるを得ないという現状です。
この他、出産後に子供を置き去り等してしまうケースも、年間で2012年度の数字で253人です。
253人のうち44人は、親が誰かすらわからない子供達です。

妊娠・出産は本人たちの身勝手の結果とはいうが

妊娠・出産は、特に若年層において、そこに至るまでの快楽などを考えると、当人たちの身勝手であり、自分たちで最後まで解決すべきという考え方が一般的だと思います。
生まれた子供を置き去りにするなどの行為については、厳罰に処するべきという過激な考え方も少なくありません。

毎年3,000人もの親のいない子供が生まれるという現実

それはそれで理解できるし、教育をしっかりすることである程度は解消するでしょう。
しかし、教育による成果は即効性があるものではなりません。
年間3,000人も親が育てることができない子供がいるという現実もまた、早急に解決しなければいけない事実です。

特別養子縁組に対する解決すべき問題は多いが

親権

親が育てられから施設に預けた子供であっても親権は親が持つ。したがって、親が許可しない限り特別養子縁組が成立しない。

長い習慣

親のいない子供は乳児施設へ入所させてしまうという、姨捨山の感覚に近い長い間の慣習

受け入れる側の「血筋」問題

親族はやはり同じ「血」でなければならないという、古い日本の家制度
財産を気づいた時、財産分与を巡って争いになるというのは、映画やドラマだけの世界ではなく、実際にどこでも起こりうることです。
私も、友人の死後に、友人の妻と友人の親との生命保険を巡った財産分与の争いに巻き込まれたことがあります。

特別養子縁組制度に対する情報不足

どうしても「血筋」を考えなきゃならない日本の里親制度は、「養子縁組」として機能しているようです。
それでも、親子として血縁関係ということで、難色をスメス方もいらっしゃると思います。

「産んでくれたら200万円の援助」

大阪市のNPO法人「全国おやこ福祉支援センター」が「インターネット赤ちゃんポスト」というサービスを提供しています。
これについては、養子縁組の提供を受ける人が毎月3,000円の会費を払う必要があったり、子供を産んでくれる人に出産費用として最大200万円を払うなど、命で利益を得ているなどの批判も結構あるようです。
実際はNPO法人ですから利益はゼロが原則ですし、ニュース記事によれば法人の役員も無報酬ということなので、命で商売しているという批判は当たらないようです。
元々の熊本市の慈恵病院の「赤ちゃんポスト」も、命をないがしろにしているとか、無責任な親を増やすだけとの批判もあります。
利用者以外はなんでも批判して、また、批判をアピールするメディアを個人が持つことができる世の中ですから、世の中に一般化していない施作は大なり小なり批判を受けるのは当然です。
公序良俗に反していない範囲で、困ったを助けるサービスは最大限に利用したいものです。

インターネット赤ちゃんポストは3,000人の子供を助ける制度


インターネット赤ちゃんポストは、育てる親がおらず施設に入らざるを得ない子供を救う制度と言えます。
前例のないことですから批判が多く上がっていますが、また、晩婚化が進む現代において今後とも不妊に悩む夫婦は増えると思われます。
一人でも多くの子供が、適切に暮らすことができることを願います。
また、1組でも多くの不妊に悩む夫婦が、子供を育てることで人生の新たな生きがいを見つけられればと思います。

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